現代社会を生きるということは

コルドバチームと記念写真

FLOWARTS Yoga-Costa del sol-での初めてのワークショップが無事終了。

今回の内容は土曜の午前中にルイスさんのアシュタンガヨガクラス、休憩をはさんでシークエンスの組み方、日曜日は朝からFLOWARTS Vinyasa、午後からアジャストメントの計、7時間の内容を行った。6年前からずっとルイスと私のクラスを受けてくれていたコルドバの生徒さん達が車で2時間半の距離を、宿泊先も準備してわざわざ参加してくれて本当に嬉しかった。そのことは改めて書くとして。

私達のスタジオはドロップインと、主に観光でネルハに来ている人達を対象にした5回チケットの他は、週1、週2、週3、でクラスを受けられる月謝制にしている。その方が練習を続けてもらいやすいので、比較的受けてもらいやすい料金設定にして、売り上げのことはあまり追求せずに生徒さんを主体にしたシステムにしている。売り上げや経営的なことは併設しているインド雑貨店の方で考えヨガを教える行為は自分の内側の神様と生徒さんに捧げるつもりで行っている。

つい最近、週3回のチケットを購入してくれた女性がいるのだけれど、初めてクラスに来てくれてチケットを買ってくれた日にクラスに来たきりで、彼女の練習日である月水金の午前のクラスの少し前に決まってキャンセルのメールをくれたり、何も連絡をせずに休んだりしていてどうしたんだろう、と気になっていた。近所に住んでいるのでキャンセルしたクラスが終わる11時過ぎにとても大きなオオカミのような犬を連れて(超かわいい)お店に顔を出し「今朝は体調が良くなくて」とすごく長い時間をかけて言い訳をしてくれる。月謝制なので好きな時に参加すれば良いのだけれど、他の週3で来ているモチベーションの高い生徒さんとは少しタイプが違うし、安定感が無く話にもあまりまとまりがないとルイスが言っていた。

今朝お店を開けると、スタジオの扉の前で大泣きしている彼女をルイスさんが抱きしめてなだめていたのでどうしたのだろうと思いつつ、お店を開ける準備をしてカウンターで伝票の整理をしながら聞こえてくる話を聞いていると、何年かコカイン中毒で今ドラッグを辞めて2ヶ月になると言っている。見た目は普通のおばさん(年上に見えるけど実は私と同じ世代くらいかも)なので一瞬顔をあげて彼女をまじまじ見てしまったけれど、あの安定感のなさや気分の浮き沈みなどをみると“なるほど”と納得した。少し前に離婚した旦那さんから激しい暴力を受けていて、経済的なことや将来の不安でコカインを常用していたそうだ。

初めてクラスに来てくれた時に「今食事もふくめて生活の全てを変えているの」と晴れ晴れとした笑顔で言っていた背景にはそういった事情があったのだ。ルイスに「とにかく自分を変えたい、今決意して変わらないと娘のお金を盗んでドラッグを買い続けいつか自殺してしまうと思った」と泣きながら話し、ルイスはヨガを練習して一緒に問題を乗り越えていこうと提案していた。まずは明日の朝どんなに気分が優れなくても練習の後は必ず(たとえほんの少しでも)気分は良くなるし、自分の内側のエネルギーをポジティブな方向に変えることにつながるから絶対クラスに来るようにと言っていた。朝の練習をして心を正すとその日一日のエネルギーは目に見えて変化する。逆に怠さやネガティブな感情に流されて練習をさぼると、小さな自己嫌悪や罪悪感によって負のサイクルに入ってしまうこともある。ヨガサダナは本当に私達を力強くポジティブな方向に引きあげてくれる。


クマピー、ボンちゃんいつも一緒にいてくれてありがとう♡

ヨガを教える仕事をしていると時折かなりハードな問題を抱えた人に出会うけれど彼女もその1人だ。気がつかないだけで普段すれ違っている人の中にドラッグやDVといった現代社会特有の問題を抱えている人はかなり多いだろう。ネルハのような外国人や比較的生活に余裕のある人が多い場所にももちろんそういう問題は潜んでいて抜け出す方法がわからず苦しんでいる人がいるに違いない。スペインやヨーロッパの多くの国は日本に比べドラッグとの距離感が近く、10代の半ばに大麻などを経験する子供も多い(スペインは大麻は合法)と聞く。私はインドに長く滞在している頃、欧米人のボンシャンカル寄りのヒッピーやババジ(今思うと聖者には程遠いなんちゃってサドゥだけれど)と一緒にいることが多く、個人的に大麻よりファストフードやコカコーラなどの方がずっと抵抗があるけれど、異様に快楽を求めるタイプの人や自己をコントロールする意思が弱い人にとって、それらはハードなドラッグへの入り口になるのは間違いの無い事実だ。ドラッグの問題だけではなく、生きていると健康への不安や家族との問題があったり、まさかと思うような形で家族や大切な人を失ってしまったりする。そしてどんなことが起きても生きている限り人生は続いて行く。常に幸せでいたいけれど、問題が起きるときは起きるしどう対応していいか解らず不安になるのはとくに特別なことではない。ただ自分に足りない(と信じ込んでいるマーヤ<幻影>)ことを数えそこに怒りや悲しみの感情を持つのではなく、自分が持っているものに感謝をし、謙虚な心でいるように心がけて毎日を送れるように、日々自分に与えられた役割をこなしヨガのサダナで精神を正していきたい。自分が強くなることで誰かに寄り添えることができるかもしれない。

そしてヨガやお店を通してこの場所で出会う人達に自分の行いを捧げていけるような人間になっていきたい。

にほんブログ村 海外生活ブログ 国際生活へ
にほんブログ村

You may also like